毛 芯 の  原 材 料 と  特 性
 毛芯地は繊獣毛(ヘヤー)の持つ弾力性を生かし、その張り腰の良さによ
って原料を選定いたします。主な繊獣毛の種類は以下のとおりです。
 ヤク
 ヒマラヤ山系チベット地方の4,000m以上の高地に生息する牛
の尾毛で毛芯の原料では馬毛の次に太くてかたい剛毛で、張り腰
はあるが可紡性が乏しいのが欠点。色は黒と灰褐色がある。
ゴートヘアー
 山羊毛で中国・インド・パキスタンに生息し、ヘヤーは白、茶褐色
をしていて太くてかたい繊維と細くて短い毛が混在し、ダウン量は
少なく精毛後毛芯の原料又自動車用カーペットに使用しているが、
近年合成繊維に押されて少なくなっている。
グレーウール
 ルーマニア産が多く羊がダウン種が退化現象又は突然変異等に
より、繊維の全部又は一部が濃茶色となったもので、毛足が長くカ
ラクルに比べて張り腰がある。
カラクル
 南アフリカが多くグレーウールと同種、羊が退化し濃茶色となった
ものでグレーウールに比べて細かくて毛足が短いが、ウールより腰
があり可紡性に富む為、毛芯地の主原料として使用されている。
キャメル
 モンゴル・アフリカの砂漠地方に多く、年一回晩春に脱毛し堕ちた
毛を採取する。長くかたいガードヘヤーと柔毛が混生していて、毛芯
地にはガードヘヤーを精毛して使用する。繊維長は10cm〜20cm
と長い。
カシミヤ
 モンゴル黄河流域・インドカシミール地方に生息するカシミヤヤギ
の毛で、太いヘヤーと極めて細かく柔らかい毛が混生していて、毛
芯地にはガードヘヤーを使用する。毛は年一回晩春に脱毛するの
で、櫛で梳き取る。
アルパカ
 南米ペルーが生産地で、山羊の一種で繊維は長く張りがある。繊
維の髄が中空になっていて、吸湿速度がウールに比べて2倍早く、
その中空構造から温度の伝導をさえぎるので冬は暖かく夏はすず
しい。
ラスター
 英国が産地の長毛種でウールより長くて太く、クリンプやスケール
が少ない為、光沢がありモヘアに似ているので、モヘアに混ぜて使
用している事が多い。
馬毛
 中国が多く尾毛、たてがみ等で黒・白・茶褐色があり、紡績する事
が不可能な為、1〜3本集束したものに綿糸を巻いて使用してい
る。
ウール
 毛芯に使用するウールは羊毛の雑種・ダウン種の腹・足の部分
が太くて腰のあるウールを使用し、多少黄ばんでいる。(ステンドウ
ール)
モヘア
 アンゴラヤギの毛で南アフリカ・トルコ・アメリカが産地で光沢があ
り、手ざわりがなめらかで、高温多湿の日本の風土にもっとも適した
繊維。
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